ホテルから滝まで調子のよかったバイクだが、滝から帰ろうとエンジンをかけようとした途端、うんともすんとも言わない…
え、あれ?
いやいや…何言うてんのんな、帰るで笑
半笑いで数回セルを回すも一切反応なし。
しばし思考停止…
我に返り、ホテルに電話で問い合わせてみるも、バイクのナンバーやどこに停めたかを聞かれるのみ。

これは困った。
しかし、こういう場面こそ旅の面白さ、醍醐味なのだ。
バイクが不動になったとは言え、ここは景勝地の駐車場。多くの観光客で賑わい、町からのソンテウ(乗合バス)も出入りしている。
何人かの運転手に声をかけ、乗せてもらうことができた。
よかった!これで夕方までに町に帰れる!そう思った。
なぜならこの日もメコン川クルーズで夕日を見た後、夜市をぶらつくという楽しみが待っていたからだ。

帰りもバイクで自由気ままに動きたかったが、乗せてもらえるだけ有難い。

今日もメコン川で一杯やりますか。
そんなことを考えていると、ふとソンテウが停車。
運転手さん『ここまでやねん!』
僕 『え、そうなん?!』
どうやら英語が堪能でない僕は聞き逃していたようだが、運航ルートがあるのか?町まではいけないとのこと、、
仕方なく運転手さんにお礼をしてまた歩き出す。

しかし、まだまだ町までは遠い…
歩いていくうち、ふと地元民がバイクで通り過ぎていく姿が目に入った。
“あ、これしかない。”
人生初のヒッチハイクだ。
身振りでバイクを呼び止める。
そぞろな英語で話しかけるも、現地民のおじさんには一切通じなかった。
が、町の写真を示して『ここまで行きたいんですぅ!』
最後は関西弁だったが、気持ちは通じた様で、ほな後ろ乗り!と快く乗せてくれたのだ!

町まで快く乗せてくれたおじさん。
ラオス語でのありがとう”コプチャイ!”を連発し、お辞儀してお礼を渡そうとする僕に、『そんなんええで!』(多分そんな感じ)と言い残すと、颯爽と行ってしまった。
“くぅ〜…コプチャイっっ!”
困難を乗り越えた喜びと、地元の人の優しさに触れ、温かい気持ちでいっぱいになった。
この日のラオスビールは文字通り、東南アジア一の味だった。

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